■ 2007年7月 ■
「お布施って、なあに?」


お布施は、お坊さんへ支払う料金と思われる方も多いようですが、本来の意味は(梵語)Dana/ダーナ、「檀那/だんな」と音写され、『提供』するという意味があり、仏教徒が行じる彼岸(さとり)に到るための六種の修行のうちの一つです。
意味は『完全な恵み・施し』ということです。
布施には、
1、財施(ざいせ)・・・・・仏・僧・貧しい人に衣食などの物資を施すこと。
2、法施(ほうせ)・・・・・おしえを説き聞かせること。
3、無畏施(むいせ)・・・・様々な恐れから免れさせる。
の三種があり、門徒の布施は1の財施にあたります。

 出家者は、生きるうえにおこる人々の様々な恐れに対し、その苦悩から免れさせるために仏の法を説きます。
 在家門徒はその教えを聞いて、私財を仏・僧・貧しい人に施すのです。
これは釈尊以前からの長い伝統があり、「自分の幸せを独り占めしない」という仏への志を表しています。
どんな人でも、大小様々な財や地位や名誉を自分のものにすることによって自分を幸せに保とうとします。しかし、その所有するという行為が周りとの関係を悪くし、自分を中心にするために自分の幸せもうしない、自業自得の道理として、自分自身を苦しめていくことにもなるのです。
布施は、仏の教えに遇い“我に執着するこころ”から離れようと志をたてることを「布施」と呼びます。



※仏さまにお供えする「お仏飯」も仏さまへのお布施です。毎朝のお勤めの後に白米をお供えし、お昼にお控えします。