■ 2007年 9月 ■
「真宗って、なあに?」


深きみ法にあいまつる
身の幸なににたとうべき
ひたすら道をききひらき
まことのみむねいただかん
    ―真宗宗歌―



真宗は『真実を宗(いのち)とする仏教』です。
ただひたすら、その真実の道を求めて生きていく。
他の人になんと言われても、その他を批判することなく、自身の道を真実に導かれるままに歩いていく。
そんな愚直な志の表明でもあります。

しかし、わたしたちの現実は、真実といっても、そういうものには誰も見向きもしませんし、身の回りに観たり出遇った人もいないので、誰も信じる人はいません。
しかも、それが本当だと例え解ったとしても、現実との折り合いがつかないなどの理由で、結局自分の現実にあう生き方を選んでしまいます。
真宗では、真実に生きようとしない、真実を謗る。そのことが迷いであると説きます。
そういう弱く、煩悩に迷うわたしたちだからこそ、真実に生きる道(さとりの道)があることがわかるのです。

真実に生きることが出来るということがわかれば、自分中心とするこころの迷いが破れ、自利と利他の両方が円満する豊かな人生を送っていけるのです。

わたしたちは皆、念仏して真実の世界(如来のくに)に生まれようと欲(ねがう)ものになってほしいと如来(真実)のほうから願われているのです。
真宗とは、「真実に生きよ」という如来の声です。