■ 2008年 3月 ■
「お寺って、なあに?」


今日道場の諸衆等、恒沙曠劫よりすべて経来(へかえ)れり。
この人身を度るに値遇しがたし。
たとえば優曇華の始めて開くがごとし。 『教行信証(行巻)』
                               <真宗聖典p180>


<訳>
今日、道場に集まった人たちは、かぎりない求道の時をへめぐって、いまここまできたのである。
よく考えてみると、この身を受けることは、まことにまことに出遇い難いことである。
たとえば優曇華(うどんげ)の花が初めて咲くのをみるようである。



<寺院とは>

仏像を安置し、僧・尼が居住し、道を修し教法を説く建物。中国で「寺」はもと役所の意。(広辞苑)
宗教儀礼を行う施設のこと。

真宗の寺院の場合、阿弥陀如来立像の本尊を安置した御堂(本堂)と、その境内にある念仏道場=庫裏(くり)の二つの建物を基本とする。
門徒は、寺院を自主的・自覚的に管理運営し、その門徒代表一名と住職が中心となって寺をあずかる。
住職(じゅうしょく)・坊守(ぼうもり)の主な役割は、その地を根拠地とし、永代にわたって門徒教化と、念仏護持に勤め、信心の聞法者を育て、各家庭での念仏相続の手助けをする。

<語源>

「寺/てら」は、役所・官舎のことを表し、「院」は寺中の別舎をいう。
日本語でいう「寺/てら」は、朝鮮語のchyol(thol=礼拝)またはchar(刹)より転訛したとの説がある。
パーリ語のthera(長老)の音写であるとの説。また、地球を意味する「TERRA」の音写と諸説ある。


<お寺は道場!>

門徒や僧侶が集まり仏教を学び、修行する道場のことをいいます。
本堂では主に、各期の法要での勤行礼拝や法話がおこなわれ、庫裏ではお斎や法話なども行われるところもあります。
また、法要や葬儀を行う場所としてだけではなく、結婚式や勉強会なども行っています。