■ 2008年 5月 ■
「袈裟って、なあに?」


汝、起ちて更に衣服を整え合掌恭敬して、無量寿仏を礼したてまつるべし。

                 仏説 無量寿経 巻下 (真宗聖典p79)
袈裟(けさ)は、仏教の僧侶が身につける布状の衣装のこと。
梵語で「混濁色」を意味するカシャーヤ(Kasaya)を音訳したもの。
糞掃衣(ふんぞうえ)、福田衣(ふくでんね)ともいう。

<本来の意味>
日本では黒い衣が一般的ですが、元は在家信者と区別するために草木や金属の錆を使って染め直され、黄土色や青黒色をしていました。
仏教がより寒冷地に伝播するにつれて、下衣が着られるようになり、その後、中国に入ってから衣と袈裟の区別がされるようになりました。
日本に伝わってからは、様々な色や金襴の布地が用いられ、その組み合わせによって僧侶の位階や特権を表したり、儀式の軽重によって使い分けられるように変化していきました。


<布施と袈裟の関係>

 仏教では本来、「何も持たない」ということに真に自己を解放する道があると説きます。
そのため元々インドでは、出家者の集団には厳しい戒律(ルール)があり、所有するべき品は厳しく制限されていました。 出家僧侶はその戒律の体現者としてそれを率先して修行するために、捨てられたボロの端布を拾い集め縫い合せて、身を覆う布を作り袈裟とし、(袈裟が布を継ぎ合わせて出来ているのはこれに由来しています。) 在家信者に対しては仏・僧・貧しい人などに施すことを志すよう薦める役割があります。
布施は、衣食住が基本とされ、袈裟はその中の”衣”にあたります。

つまり袈裟を着るということは、一切衆生の志願を身にまとって生きる者ということになるのです。