■ 2020年 1月 ■
命日は遅らせてはダメなの?

 一般的に法事をつとめる場合、命日より早く行うほうが良いと言われていますが、真宗の教えにその根拠はありません。
その謂れを訪ねれば、「仏事ごとは大事なこと、自分の都合を優先して疎かにしないように」との先達の願いが伺えます。
生きている者の都合ばかりを立てるならば次第に仏事は疎かになっていくでしょう。
したがって、法事を命日より遅れて行うのは良くないといって、ただ慌ただしく過ごし肝心な仏法聴聞が出来ないようならば何の意味もありません。
たとえ命日よりも期日が遅れたとしても、皆が落ち着いて仏法聴聞できることが何より大事なことです。
最も大切なことは聞法と報謝の心が整わないならば、法事をお勤めしたことにならないとも言えましょう。