■ 2021年 9月 ■
華瓶(けびょう)ってなあに




 水を備える器です。常に綺麗な水にして、花ではなく樒や青葉のものを挿します。


<浄土の浄らかな水を表現>

樒は抹香の原料になっている香木のひとつです。本来は青蓮華を用いるのですが、日本では青蓮華の入手が困難なので、樒を代用したとされています。
真宗では、「仏の極楽浄土は八功徳水があふれ、喉が渇くことがない」とされることから、華瓶に水を入れてお供えする作法となりました。
そして、そこに樒を挿すことで浄土の浄らかな水を表しています。
上卓(うわじょく)に華瓶一対に樒を挿し、中央に火舎香炉(かしゃごうろ)を置き、その両脇には御仏飯をお供えします。
もし樒がない場合には、青木でも構いませんが色花や造花は使用いたしません。


お内仏の機構上、お供えできない場合は自分で判断せず、まずお寺にお尋ねください。