■ 2022年 4月 ■
ご法事のお包はどうすればいい?

仏事のお包の水引は何色で差し上げるべき?

 仏事は黒の水引が一般的ですが、昨今は黄色のものも見かけるようになりました。しかし、本来仏事の包ものに決まりや作法があるわけではありません。
古くから仏事は「忌事(いみごと)」という固定的な観念があり、なるべく避けて通りたい物事の代表格の一つと受け止められています。そういったことから、一般にはお祝い事とお悔やみごとは分けて考えられているようです。
そういったことから、仏事ごとには黒が使われるようになりました。
これは日本人の多くが持っている「仏教=死」という固定的イメージが先行しているためです。しかし、本来あるべき仏事の意義を尋ねると仏事は避けるべきことではありません。
仏事そのものの意味と本質を理解しないまま、「できればしたくないこと」と考えるのは実に悲しいことです。
したがって、何色の水引で志納されてもお寺は構いません。しかし、世間の常識を考えると仏事に赤の水引で志納すると「常識を知らない」と思われることがあるかもしれません。そういったことを思えば、仏事の意義を理解した上で一般的に言われることに則って志納されるのが無難ではないでしょうか。

昨今は黄色の水引が多く見られるようになりましたが、それも同様に「黄色の水引でなければいけない」ということはありません。

お包みの表書きにはなんて書くの

差し上げるときはどっち向き
法事にお参りしたときには仏前に「御仏前」を供えます。仏前に供える場合はまず袱紗などから取り出し、相手のいない場合にはのし書きの文字が自分で読める向きにして供えます。
  









お布施の場合には、ほとんどがお坊さんに渡すことが多いでしょう。渡す相手がある場合には相手にのし書きの文字が読めるようにして差し出します。
渡す際には、お布施を取り出して直接手渡しするのではなく、お布施をのせる盆で差し出すのがより丁寧でしょう。盆がない場合には袱紗などで代用すると良いでしょう。