■ 2022年 2月 ■
お仏壇を購入したら、まず何をする?

1)御本尊をお迎えします。

御本尊とはお仏壇の真ん中にある仏様のことです。折角、立派なお仏壇を購入しても、肝心要のご本尊がないならば、それはまさしく「画竜点睛を欠く」ということでしょう。
お仏壇は古来より「(がん)」、あるいは「厨子(ずし)」とも呼ばれ、いずれも御本尊を納めるための入れ物や箱のことを指した呼び名です。
ご本尊はお手次のお寺にお願いし、御本山から下附していただきましょう。


2)お寺にお勤めをお願いしましょう。

「お仏壇」を購入した際にはご本尊を迎える式として、ご寺院においでいただいて御移徙(ごいし)の法要を家族でお勤めしましょう。
よく、「魂入れ」といった言葉を聞きますが、御移徙の法要は「魂入れ」ではありません。
もし、「魂」というものが入るするならば、それはご家族の皆様がご本尊を中心とした生活を営む中に自ずから具わっていくものではないでしょうか。
そのため真宗では、「魂入れ」という呼び方はせず、御移徙。あるいは「入仏式」と言う呼び方が相応しいでしょう。 または「ご本尊が渡って座す」という意味として古くから「お渡座( わたまし)」という言い方もあります。
いずれも、ご本尊に手を合わせることに重きをおいたみ教えを表現した言葉として古くから親しまれています。


【ご本尊を中心とした生活】
 また、安置する場所や方角について様々な迷信が聞かれます。「方角が良くないと悪いことが起こる」「亡くなった人が成仏できない」などです。
特に気にする必要はなく、それぞれの住宅事情にあわせ、粗末にならない落ち着いた心で礼拝できる場所を選ばれるのがよいでしょう。
家族がいつでも心静かに礼拝できるご本尊を中心とした生活は、自分の人生を深く見つめながら生活する機縁となります。