■ 2021年 7月 ■
御移徙(ごいし)ってなあに
 お内仏に新たにご本尊を迎える。またはご安置する家を移した。または新築された際には、お坊さんをお呼びしてご本尊を安置する式、御移徙法要を家族みんなでお勤めしましょう。
御移徙とは「入仏式」・「御移徙(おわたまし)」ともいわれ、「ご本尊が渡って座す」という意味の言葉です。
ご本尊を安置するという節目の大事な儀式です。一生に何度もあるような儀式ではありませんので、できるだけ大切に勤めてほしいものです。

 今日でも「魂入れ」という言葉でよく表現されていますが、元来の意義からしても「お魂入れ」などの呼び名はふさわしくないと言えるでしょう。もし、お内仏に「魂」をというものがあるとすれば、ご家族皆様がご本尊を中心とした生活を営む中に自ずから具わっていくものではないでしょうか。



<御移徙の荘厳>
荘厳(しょうごん)、いわゆる「お飾り」は原則として五具足(報恩講と同じ)にしてお迎えします。

五具足・・・鶴亀燭台(つるかめしょくだい)一対と華瓶一対、金香炉(できない場合は三具足でも可)
打敷(うちしき)・・・・・・前卓(まえじょく)上卓(うわじょく)にかけます。
御華束(おけそく)・・・・・一対を須弥壇(しゅみだん)の上にお供えします。
朱蝋・・・・・・赤いローソク(中陰の時のみ白)  ない場合は白でも可
瓔珞(ようらく)・・・・・・一対を宮殿(くうでん)前にある輪灯にかけます。

お内仏の機構上、お供えできない場合は自分で判断せず、ご自身のお取次のお寺にお尋ねください。